4月16日 後楽園ホール 還暦祭「50周年 新日本プロレス+全日本プロレス」後楽園ホール 1588人超満員札止め
(試合内容は実況ツイートより)
<第1試合 15分1本勝負>
〇藤田晃生(9分32秒 逆エビ固め)×井上凌
<第2試合 20分1本勝負>
〇ヨシタツ 田口隆祐 マスター・ワト(8分1秒 片エビ固め)大森隆男 中島佑斗 ×大岩陵平
※天下取りバックドロップ
<第3試合 20分1本勝負>
矢野通 〇TAJIRI(10分12秒 サムソンクラッチ)金丸義信 ×ブラックめんそーれ
<第4試合 30分1本勝負>
〇内藤哲也 鷹木信悟 高橋ヒロム BUSHI(17分25秒 片エビ固め)真壁刀義 ×本間朋晃 青柳優馬 青柳亮生
※デスティーノ
<第5試合 30分1本勝負>
後藤洋央紀 〇YOSHI-HASHI YOH(13分47秒 片エビ固め)諏訪魔 芦野祥太郎 ×田村男児
<第6試合 30分1本勝負>
△棚橋弘至 宮原健斗(30分時間切れ引き分け)タイチ △ジェイク・リー
先日は「女子プロレスドリームフェスティバル」を開催した後楽園ホール60周年を記念した還暦祭の2日目は今年50周年を迎えた新日本プロレスと全日本プロレスが揃ったコラボ興行が開催され、棚橋が三冠ヘビー級王者の宮原と組み、負傷欠場のSANADAに代わって出場したタイチ&ジェイク組と対戦した。
宮原が先発を出ようとするが、棚橋が志願しジェイクと先発となるも、タイチが和田京平レフェリーのボディーチェックに応じないため試合が開始せず、代わりにあべみほ嬢がボディーチェックに応じ、京平レフェリーも腕を触った程度のボディーチェックで、やっと開始となった。
棚橋vsジェイクはロックアップから、ジェイクが押し込んで棚橋が体を入れ替えてブレークとなり、腕の取り合いからジェイクがネックロックからチンロックと棚橋の首を攻めれば、足を取った棚橋はレッグロック、ジェイクはキーロックで切り返してヘッドロック、棚橋も切り返すなど、グラウンドで互角に渡り合う。
宮原vsタイチに代わると、ロックアップで宮原が押し込むもタイチは脱力ブレークし、宮原は手拍子を煽るが、タイチは醒めた態度取り、宮原がヘッドロックからぶつかり合いは宮原が制し、棚橋に代わってダブルショルダータックルから二人でポージングでアピールする。
棚橋はタイチに旋回式クロスボディーからエアギターを奏で、ジェイクに投げ渡すが、ジェイクはエアギターを棚橋に投げ返して強襲すると、場外ではタイチが宮原を痛めつけ、タイチ&ジェイクは棚橋を捕らえて試合をリードする。
長時間捕まった棚橋はジェイクに低空ドロップキックで反撃、代わった宮原がジェイクに低空ドロップキックから側頭部へドロップキックも、宮原が手拍子を煽ったところでタイチがノド輪から場外へ出して鉄柵に叩きつけるとケーブルで首を絞め、リングに戻るとジェイクが宮原にネックロック、エルボースタンプ、代わったタイチもサッカーボールキックからノド輪で攻めるが、京平レフェリーがチョークとして注意すると、タイチと京平レフェリーが睨み合い、タイチが掴みかかったところで、宮原がタイチを強襲、京平レフェリーの応援を受けた宮原はタイチを攻めるが、タイチはキチンシンクから拷問コブラツイストで捕らえてリードを許さない。
代わったジェイクは宮原にボディーエルボーからストマックブロック、エルニーニョと攻めるが、宮原はビックブーツで応戦、代わった棚橋はフライングフォアアームを放てば、ジェイクはビックブーツもキャッチした棚橋がドラゴンスクリュー、セカンドコーナーからサマーソルトドロップを命中させる。
棚橋はスリングブレイドを狙うが、避けたジェイクはバックドロップを狙うと、そこで宮原が入り棚橋とジェイクにダブルバックドロップ、カットに入るタイチにもダブルバックドロップを決め、ジェイクに再び連係を狙うも、阻止したジェイクは棚橋をバックドロップで投げる。
代わったタイチは棚橋にステップキック、串刺しアックスボンバーからデンジャラスバックドロップを狙うが、棚橋がツイストアンドシャウトで切り返し、代わった宮原が串刺しエルボーからノーザンライトスープレックスホールドも、タイチはスピンキックで応戦し、代わったジェイクはレッグラリアットで続く。
ジェイクは宮原の顔面に串刺しビックブーツを浴びせると、意識が朦朧としている宮原にPKを狙ったが、キャッチした宮原はエルボーのラリーからビックブーツを浴びせ、代わった棚橋はビンタで続いて、ショートレンジスリングブレイドも、スリングブレイドはジェイクが切り返して腕十字で捕らえ、タイチは宮原を聖帝十字陵でセーブするが、ジェイクが三角絞めへ移行したところで棚橋がテキサスクローバーホールドで切り返せば、宮原もタイチをスネークリミットで捕らえてセーブする。
ジェイクはロープエスケープするが、棚橋はスリングブレイドからハイフライフローを狙うも、自爆したところでジェイクは棚橋の後頭部にジャイアントキリングを炸裂させ、
タイチvs宮原に代わるとビックブーツの応酬から、宮原のエルボーに対してタイチはローキックで返してラリーになり、タイチはミドルキックの連打に対して、宮原は頭突き、タイチはソバットを放てば、宮原はブラックアウトで応戦も、タイチはジャンピングハイキックを炸裂させる。
タイチはバスソーキックを狙い、宮原が避けたところでタイチが上手投げ、アックスボンバーから天翔十字鳳を狙うが、キャッチした宮原がブラックアウトを炸裂させ、ブラックアウトからシャットダウンスープレックスは阻止されるも、各選手が入って乱戦となったところで時間切れ引き分けとなった。
試合後にジェイクが「こんないろんなものが積み重なっているんだ。なあ、もっとやったら面白くなるんじゃないか?」と棚橋に呼びかけると、棚橋も「俺から一個提案があるよ。ジェイク、新日本に上がってこいよ」と返答、そして宮原がマイクを持って恒例の宮原劇場を展開すると、「僕たちは後楽園ホールを最高に〜!」棚橋が「愛してまーす」で締めくくった。
試合内容にしても、この4人の中で目立ったのはジェイクで、棚橋と互角に渡り合い、宮原も懸命に自分自身をアピールするなど、現在の全日本プロレスというものを新日本プロレスに向けて大きくアピールしていた。
バックステージでは「今の全日本を引っ張ってる2人か知らないけど、先輩としてアドバイスくれてやるよ。全日本プロレス最高だ? いろいろ言ってんだろ? 俺らが最強だって。言えばいいよ。けどな、お前らのやってることは、今の全日本プロレス世間に全く響いてねえんだよ、なんだあの(Youtube)フォロワーの少なさは。全日本プロレス背負ってるんだろ、お前ら。今日俺の横に立ったアイツ(ジェイク)だって1万人もいねえじゃねえか。お前が粋がったところで世間に届いてねえんだよ、一つも! お前らだけの責任じゃねえよ。これでいいのか。全日本プロレス? 世間に一個も響いてねえよ」と切って捨てた。
ジェイクも新日本プロレス3月1日旗揚げ記念日に観戦し、「同じ50周年なのにどう違うのか」とし二千団体同士ながらも差をつけられた現状を嘆いていたが、世間に向けてのアピール度の差が違うというものを思い知らされたと思う。
棚橋がジェイクに新日本プロレスに参戦を促したのは、全日本プロレスを今後どうすべきかを考えるには、新日本プロレスから学べばいいという考えから出た発言だと思う。また棚橋もかつてのライバルである中邑真輔にジェイクをダブっている部分もあるだろう。今の全日本プロレスは宮原が棚橋、ジェイクが中邑となって競い合っている時代の頃の新日本プロレスのようになっている。しかしあの頃の新日本プロレスもまだ世間へのアピール度が低かった。宮原とジェイクが今後全日本プロレスをどう引っ張っていくのか注目したい。
セミファイナルでは新日本プロレスの後藤&YOSHI-HASHI&YOHのCHAOSが全日本プロレスの諏訪魔&芦野&男児のEvolutionと対戦。
毘沙門は連係で諏訪魔を攻め込み、ザンマイを連発、YOHも入って男児を連係で攻め込むが、YOHのエルボーを受け流した諏訪魔がダブルチョップを一閃からEvolutionが掟破りの太鼓の乱れ打ちでYOHを捕らえて試合をリードする。
長時間捕まったYOHは芦野にフライングフォアアームで反撃すると、代わったYOSHI-HASHIは逆水平、ヘッドハンターで攻め込み、男児がカットに入っても後藤との連係で排除、YOSHI-HASHIは芦野に逆水平、トラースキック、ネックブリーカーと攻め込むが、KUMAGOROSHI狙いは芦野が逃れるとスロイダーで投げ、読み合いになるとYOSHI-HASHIがトラースキックを放つ。
代わった後藤が芦野に村正からバックドロップを狙うが、芦野がナックルで阻止してポップアップエルボースマッシュからランニングエルボースマッシュを放つと、男児が交代を志願、ここで諏訪魔がフロントスープレックス、芦野がジャーマンの援護から、男児がダイビングショルダーを命中させ、ラリアットから後藤のラリアットを避けてデスバレーボムで叩きつける。
男児は後藤にパワーボムを狙うが、YOHがドロップキックで阻止すると、各選手が入り乱れて乱戦にまり、男児と後藤がエルボーのラリーとなるが、一歩も引かない男児が後藤にカマイタチ、ビンタから突進すると、後藤が牛殺しからGTRは男児が切り返し、後藤がコーナーに押し込んだところでCHAOSが激烈一閃を決めると、毘沙門が消灯で3カウントを奪い勝利、新日本プロレスが勝利も、諏訪魔の強さと男児が後藤相手に一歩も引かない姿勢が際立つ試合となった。
第4試合のLIJvsGBH&青柳兄弟の連合軍は、LIJが真壁を捕らえて試合をリードも、真壁はヒロムにパワースラムで反撃してから亮生に代わり、亮生はヒロムにバク転から旋回式アームホイップ、ドロップキックで場外へ出すと、BUSHIにもドロップキックを放って場外へ出し、二人めがけてムーンサルトアタックを命中させる。
リングに戻ると亮生はヒロムにムーンサルトプレスを狙うが、避けられたところで串刺しの応酬になると。ヒロムは亮生にジョンウーを放ち、トラースキックから読み合いになるも、ヒロムのヒロムちゃんボンバーと亮生のバックエルボーが相打ちとなる。
青柳vs鷹木に代わってエルボーのラリー、鷹木が連打も青柳は串刺しフォアアーム、旋回式クロスボディー、ダイビングクロスボディーと攻め込み、突進は鷹木がバックエルボーで迎撃すると、ナックルっからDDT、スライディングパンピングボンバーからパンピングボンバーは、避けた青柳がジャーマン、しかしロックスターバスターは鷹木が阻止して龍魂ラリアット、青柳はスピンキックも、鷹木はパンピングボンバーで応戦する。
内藤に代わり鷹木との連係狙いは、青柳が阻止してドロップキックを放つと、代わった本間がエルボーの連打、串刺しバックエルボーからフェースバスター、小こけしと畳みかけると、「大谷!」と叫んで顔面ウォッシュを浴びせ、真壁が入ってサンドウィッチラリアット、亮生の援護からスライディングこけしロケットと内藤を攻め込む。
本間は内藤にこけし落としを狙うが、BUSHIがカットに入ってから各選手が入り乱れて乱戦となり、内藤とヒロムが連係を狙うと真壁が両腕ラリアットで阻止し、真壁の援護で本間がラリアットからダイビングこけしロケットと畳みかけるも、こけし落としは内藤が阻止するとLIJが連係で蹂躙し粘る本間をデスティーノで3カウントを奪いLIJが勝利、本間が大谷譲りの顔面ウォッシュを見せるなど、大いに目立ち、青柳兄弟は鷹木やヒロム相手に終始するも、内藤とは十分に絡めないままで終わった。
後楽園ホールは今年で60周年を迎え、日本プロレスが1966年から使用してきたが、日本プロレスと読売グループのつながりの深さのおかげで日本プロレスが独占使用してきた。しかし日本プロレスが凋落すると、旗揚げしたばかりの全日本プロレスが1972年11月から使用、新日本プロレスが進出したのは1973年で、平成になって他団体時代となって、各団体が後楽園ホールで様々なドラマを見せてきた。
これからも新日本プロレスや全日本プロレスの老舗団体を始め、様々な団体がプロレスというドラマを見せてくると思う。後楽園ホールもプロレスというドラマをしっかり見せる会場としていつまでも存在して欲しい。
後楽園ホール還暦、おめでとうございます。