自粛ムード、放送中止の中で開催された最後のビックマッチ、カズが執念のパワープラントで中嶋から至宝を奪還!


3月15日 WRESTLE-1「WRESTLE WARS 2020」東京・大田区総合体育館 1254人

<第1試合 30分1本勝負>
〇仁木琢朗(7分44秒 逆エビ固め)×藤村加偉

<第2試合 30分1本勝負>
〇アンディ・ウー アレハンドロ エル・イホ・デル・パンデーラ(10分53秒 エビ固め)タナカ岩石 ×本田竜輝 SUSHI
※飛鴻

<第3試合 30分1本勝負>
〇頓所隼 ペガソ・イルミナル 田中将斗(10分29秒 片エビ固め)CIMA T-Hawk ×鬼塚一聖
※トンペガドライバー

<第4試合 30分1本勝負>
近藤修司 〇征矢学 立花誠吾 エル・リンダマン(14分12秒 片エビ固め)×伊藤貴則 一 MAZADA 歳三
※ワイルドボンバー

<第5試合 WRESTLE-1 クルーザーディビジョンチャンピオンシップ 60分1本勝負>
【第15代王者】〇吉岡世起(20分1秒 エビ固め)【挑戦者】×ヒート
※クラッシュドライバー
☆吉岡が初防衛に成功

<第6試合 30分1本勝負>
〇武藤敬司 浜亮太 中之上靖文(12分3秒 体固め)×河野真幸 崔領二 KAZMA SAKAMOTO
※シャイニングウィザード

<第7試合 30分1本勝負>
〇岡林裕二(9分12秒 片エビ固め)×羆嵐
※ゴーレムスプラッシュ

<第8試合 WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負>
【挑戦者組】〇稲葉大樹 土肥孝司(18分30秒 極反り卍固め)【第19代王者組】芦野祥太郎 ×児玉裕輔
☆芦野&児玉が4度目の防衛に失敗、稲葉&土肥が第20代王者となる。

<第9試合 WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負>
【挑戦者】〇カズ・ハヤシ(24分48秒 片エビ固め)【第16代王者】×中嶋勝彦
※パワープラント
☆中嶋が2度目の防衛に失敗、カズが第17代王者となる

 コロナウイルスの影響で自粛ムードの中で、4月1日の後楽園大会をもって活動休止がWRESTLE-1が最後のビックマッチが開催され、メインはNOAHの中嶋の保持するWRESTLE-1チャンピオンシップに、中嶋の指名で社長であるカズが挑戦、カズの王座挑戦は初となるが、決選前に左足大腿二頭筋断裂という重傷を負い数戦を欠場しており、コンディションに不安が残る中での挑戦となった。
 対する中嶋はベルトを持たずに、時節柄マスクを着用して登場、本部席からベルトを手渡された中嶋はリング内に放り込み、リングに上がるなりベルトを蹴飛し、開始直前でもマスクを取らないため、着用したまま開始となるも、館内はブーイングとなった。
 開始から中嶋がニークラッシャーからカズの痛めている左足を攻めて先手を奪い、場外戦でも客席に投げ込み、リングに戻っても低空ドロップキックやドラゴンスクリュー、STFでカズの左足を徹底して狙い撃ちにしてから、コーナーで両足を踏みつけてシャッターチャンスタイムと余裕ぶりを見せる。
 劣勢のカズは中嶋の串刺しを迎撃してからコーナーめがけてのコンプリートショット、走り込んでからの顔面蹴りで反撃し、館内はWRESTLE-1コールが巻き起こる中で、ステップキック、左右エルボー、ローリングエルボー、バックドロップと猛反撃する。
 カズは突進すると、中嶋がレッグシザースからミドルキック、カズの串刺し避けてトラースキック、バックドロップで再び流れを戻し、前後からのサッカーボールキックの連打からPKを浴びせる。
 追い詰められたカズに中嶋が挑発すると、カズはビンタからファイナルカットを決めるも、再度狙ったところで中嶋がブレーンバスターで投げ、人でなしバトンキックを狙うが、避けたカズがトラースキックからリバースゴリースペシャルボムを決める。
 しかし隙を突いた中嶋がアンクルホールドで反撃すると、フェイントを交えて足へのトラースキック、ジャーマン、人でなしバトンキックを炸裂させてカズをグロッキーに追い込み、レフェリーの制止を振り切ってバーティカルスパイクを狙ったが、逃れたカズが起死回生のラリアットを炸裂させ、バスソーキックからキックのコンポ攻撃、ファイナルカットから奥の手であるパワープラントを決め3カウントを奪い、社長自らWRESTLE-1の至宝を奪還に成功した。
 試合後にカズが選手たちをリングに上げ、ファンに挨拶し、「4月1日まで全力で走り続けるので、ついてきてください!今日はありがとうございました!」で締めくくった。
 初挑戦でベルトを奪取したが、本当ならカズも社長自らベルトを巻いたことで、本来なら次世代の壁となっての防衛ロードというものを考えたかったと思う。カズが王座を奪還しても最後の王者としてベルトは封印、ある意味切ない感じもする。

 セミファイナルのタッグチャンピオンシップは、4選手が場外戦の後でエルボーを打ち合うが、児玉が離脱してしまうと、挑戦者組は芦野を捕らえて試合をリード、芦野はやっと児玉に代わるも、挑戦者組は児玉を連係で捕らえてリードを渡さない。
 稲葉は児玉にタイガースープレックスで勝負を狙うが、逃れた児玉はドロップキック、芦野が入って連係で稲葉を捕らえ、児玉がBKバスター、マッドスプラッシュで勝負に出るが、稲葉は剣山で迎撃する。
 稲葉はエルボーの連打から卍固めで捕えるが、芦野がカットに入ると、土肥が排除し、稲葉がジャーマン、土肥が垂直落下式ブレーンバスター、稲葉がダイビングヘッドバットと畳みかけて児玉を追い詰める。
 稲葉は再び児玉に卍固めで捕えるが、芦野が必死でカットに入り、稲葉が芦野をブルーサンダーで排除すると、児玉にもブルーサンダーを決め、合体技も決める。
 稲葉はタイガースープレックスホールドを決めるが、児玉がカウント2でキックアウトするとフランケンシュタイナーで応戦、しかし稲葉が頭突き、エルボーと浴びせた後で極反り卍固めで捕獲して児玉がギブアップとなり、王座を奪取。試合後も芦野が潔く敗戦を認めて、児玉と共に新王者組の腰にベルトを巻いてノーサイドとなる。

 第5試合のクルーザーディビジョンチャンピオンシップは、ヒートがニーリフトからフットスタンプと脇腹攻めで先手を奪い、吉岡もミドルキック、踵落としで流れを変えようとするが、場外戦でケブラータを狙ったところで、阻止したヒートがエプロンの吉岡の足に低空ドロップキックを発射してから、足攻めで再びリードを奪う。
 劣勢の吉岡は突進するヒートにゼロ戦キックで迎撃すると、場外へ逃れたところでケブラータを発射、リングに戻ってからファルコンアロー、コーナーでの競り合いを制してパタダス・エネル・ペチョを決める。
 吉岡はジャンピングニー、串刺しドロップキック、延髄斬りからバスソーキックを狙うが、避けたヒートはジャーマンからドロップキック、雪崩式ダブルアームスープレックスで反撃、BDFから膝十字固めも、蹴って逃れた吉岡はヒートのキックをキャッチし、ヒートが膝十字を狙ったところで吉岡が潰し、FUMIEからクロックストライクスと畳みかける。
 吉岡はS・Kを狙うが、ヒートがとトラースキックで迎撃も、吉岡はラ・ムスティカからラ・マヒストラルを狙うと、ヒートが潰してから絡みついて膝十字固め、足四の字固めで吉岡を追い詰める。
 逃れた吉岡はフランケンシュタイナーからラ・マヒストラル、トラースキックの連発からバスソーキック、リストクラッチ式みちのくドライバーⅡからクラッシュドライバーで3カウントを奪い王座を防衛する。

 第7試合の羆嵐vs岡林は、羆嵐がバックフリップからセントーンと攻め込み、アルゼンチンバックブリーカーを狙ったが、逆に岡林にアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げられてしまい、サミングで逃れた羆嵐はアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げてバックフリップ、ドロップキック、埼玉に乾杯を決めるも、ダイビングセントーン狙いは、競り合いの末、岡林が雪崩式ブレーンバスターで阻止する。
 終盤では羆嵐がクロスボディーもラリアット狙いは、岡林がかまいたちで迎撃してからラリアットを浴びせ、パワーボムからゴーレムスプラッシュを決め勝利を収める。

 第4試合の征矢&近藤&立花&リンダvs伊藤&一&&MAZADA&歳三は、ヒールに転向して一は金髪にフェースペイント、マネキンの頭部を抱えて登場、試合もMAZADAと歳三が復帰したばかりの征矢を捕らえて、一がマネキンで攻撃を狙うが、近藤がマネキンを蹴って阻止して一はマネキンを追いかけてしまう。
 この間に征矢組が伊藤を捕らえ、近藤のキングコングラリアット、立花のえびす落とし、リンダのジャーマンの援護を受けた征矢が後頭部、正面とワイルドボンバーを炸裂させて3カウント奪い、これまでさんざん痛めつけられてきた伊藤から勝利を収めた。

 第6試合では4・1後楽園ではアメリカ遠征が入っていたため事実上WRESTLE-1でのラストマッチとなった武藤はWRESTLE-1旗揚げメンバーで現在大日本プロレスに移籍した浜&中之上と組んで、WRESTLE-1旗揚げ時に結成されたヒールユニット、デスペラードと対戦、浜のぶちかましの援護を受けた武藤は河野にドラゴンスクリューから足四の字固めで捕らえ、崔とKAZMAにカットされても、武藤は再び河野にシャイニングウィザードを炸裂させる。
 そこで伊藤率いるヒール軍がデスペラードに加勢して武藤に総攻撃をかけるが、征矢、リンダ、立花が救出に駆けつけて大乱戦となり、武藤組が河野を捕らえると、WRESTLE-1正規軍だけでなく櫻田リングアナもリングに上がって河野にトレイン攻撃を浴びせ、最後は中之上のナックアウェイ、浜のオオキドプレスの援護を受けた武藤がシャイニングウィザードを炸裂させて3カウントを奪い、WRESTLE-1ラストマッチを有終の美で飾った…かと思われたが、4・1のアメリカ遠征はコロナウイルスの影響で大会そのものが中止になり、武藤自身も4・1後楽園は急遽出場の意向だという。

 WRESTLE-1最後のビックマッチも、コロナウイルスの影響で自粛ムードだけなく、放送される予定だったGAORAも放送局側の意向で放送が中止になり、観客も体調や自粛の影響で観戦を断念するファンもいたという状況での開催だったが、どうにか乗り切った。
 4月1日のラスト興行まであと半月となったがどんなフィナーレを迎えるのか?全てが終わった前後で選手たちもそろそろ去就を決めるべき段階に来ていると思う。果たして選手たちはどういう選択をしていくのか… 

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