デイリースポーツで連載されていた蝶野コラムにて、蝶野正洋が引退を表明した。レスリングマスターズでは試合には加わらずとも、試合には介入して相手にケンカキックを浴びせるなど、いつかはリングに復帰することを期待させたが、適うことはなかった。引退理由は今年引退する長州力と同じ目で、物が二重に見えてしまい、怖くてもう試合できないという。
蝶野正洋は同じ闘魂三銃士の橋本真也、武藤敬司と比べて遅れてきた存在で、二人と比べるとシングルのベルトにも縁がない、ベルト抜きで自身の存在を高めてきたレスラーだった。
しかし橋本も武藤も新日本を離脱したことで、暗黒時代の新日本の舵取りを託されたものの、アントニオ猪木を含めた周囲に振り回され放しで、損な役回りとなり、ユークス体制になった新日本とはソリが合わずに最終的に離脱、IGFに一時的に携わるも、新日本と和解したのはブシロード体制になってからだった。
蝶野はいつかは復帰するんじゃないのと言われるだろうが、まだまだプロレスに未練があってどっぷり浸かりたい武藤と違って、現役には未練はないしプロレスに関わりつつも他にやりたいことがある、それが現在の蝶野正洋ではないだろうか。
現時点では蝶野に引退試合を行う意思はない、いずれは武藤あたりが蝶野を引っ張りだすのだろうが、蝶野に言いたいのは数々の名勝負を見せてくれてありがとう。生で見た第2回G1での優勝、唯一IWGPヘビー級王座を奪取した藤波辰爾戦は決して忘れることない。
コメントを投稿するにはログインしてください。