4月1日 WRESTLE-1「WRESTLE-1 TOUR 2020 TRANS MAGIC」後楽園ホール
<第1試合 30分1本勝負>
〇児玉裕輔(5分50秒 片エビ固め)×仁木琢郎
※マッドスプラッシュ
<第2試合 30分1本勝負>
MAZADA 新井健一郎 〇佐藤嗣崇(10分10秒 片エビ固め)タナカ岩石 ×本田竜輝 土方隆司
※オクラホマスタンピート
<第3試合 30分1本勝負>
〇アレハンドロ(9分10秒 片エビ固め)×藤村加偉
※ESO ES TODO
<第4試合 30分1本勝負>
エル・イホ・デル・パンデーラ 〇頓所隼 アンディ・ウー(9分4秒 ドラゴンスープレックスホールド)CIMA 吉岡世起 ×鬼塚一聖
<第5試合 30分1本勝負>
T-Hawk 〇エル・リンダマン(8分29秒 横入り式エビ固め)征矢学 ×立花誠吾
<第6試合 30分1本勝負>
〇伊藤貴則(13分49秒 ジャーマンスープレックスホールド)×ペガソ・イルミナル
<第7試合 30分1本勝負>
稲葉大樹 土肥孝司 芦野祥太郎 〇羆嵐(19分51秒 片エビ固め)武藤敬司 ×カズ・ハヤシ 近藤修司 河野真幸
※ダイビングセントーン
<バトルロイヤル>
〇征矢学(18分24秒 片エビ固め)×エル・リンダマン
※ワイルドボンバー
☆退場順=大和ヒロシ、MAZADA、カズ・ハヤシ、三木拓郎、鬼塚一聖、アレハンドロ、土方隆司、吉岡世起、稲村大樹、河野真幸、中之上靖文&アンディ・ウー、エル・イホ・デル・パンデーラ、本田竜輝、芦野祥太郎、児玉裕輔、タナカ岩石、浜亮太、CIMA、佐藤嗣崇&伊藤貴明、アレハンドロ、藤村加偉、ペガソ・イルミナル、黒潮”イケメン”二郎、T-Hawk、近藤修司、羆嵐、AKIRA、立花誠吾
活動休止が決まったWRESTLE-1の最終興行が行われたが、コロナウイルスの感染予防で無観客での開催となった。
メインはWRESTLE-1四天王として団体を牽引してきた稲葉、土肥、芦野、羆嵐が組み、社長のカズ、副社長の近藤、初代WRESTLE-1王者の河野、そしてアメリカ遠征が中止になって急遽参戦となった総帥・武藤組と対戦した。
序盤から土肥熊が連係で河野を捕らえると、代わった稲葉がダイビングヘッドバットから卍固めを狙うが、逃れた河野がニーリフト、ボディースラムで反撃してカズに代わり、カズはロープ越しでセントーンアトミコ、ジャベから、近藤が入り、チーム246の連係で稲葉を捕らえて形成を逆転させる。
代わった武藤は初対決となる稲葉をブラッシングエルボー、レッグスレットからSTFで捕獲して河野に交代、河野もジャンピングニーからチョークスラム、近藤もランセルセで続いてキングコングラリアットを狙ったが、避けた稲葉がブルーサンダーを決める。
土肥に代わると、近藤、河野、カズの順でボディースラムで投げ、羆嵐が入って近藤にサンドウィッチラリアット、マッケンロー&ラリアットの土肥熊連係で近藤を攻め込むが、ハーフネルソンスープレックス狙いは近藤がKUBINAGEで返す。
交代を受けた武藤は土肥に低空ドロップキック、稲葉だけでなく芦野や羆嵐、土肥とドラゴンスクリューを決め、土肥を足四の字固めで捕えるが、芦野がカットすると、土肥に激を飛ばし、息を吹き返した土肥はブレーンバスターからラリアットを炸裂させる。
代わった芦野は武藤にジャーマンからアンクルロックで捕獲、武藤は逃れようとするが、どうしても武藤から取りたい芦野は必死で逃そうとしないも、武藤はロープに逃れる。しかし代わった稲葉も延髄斬りからグラウンド卍固めで捕獲、羆嵐もバックリップで続いてダイビングセントーンを狙ったが自爆となってしまう。
武藤はカズに代わり、カズは羆嵐にコンプリートショットを狙ったが、羆嵐が堪えると、カズはハンドスプリング式レッグラリアットを浴びせ、近藤と河野が入るとバックドロップ&チョークスラムの合体技、カズのバスソーキック、近藤がキングコングラリアット、河野がジャイアントニーと総攻撃をかけてから、武藤がシャイニングウィザードを炸裂させ、カズのファイナルカットが決まるも、稲葉らがカットに入ってカウント2で終わる。
カズはコーナーへ昇ると、羆嵐が土肥を肩車してカズを投げる合体バックフリップを決めると、羆嵐が埼玉に乾杯!クロスボディー、埼玉に乾杯!と畳みかけてからダイビングセントーンで3カウントを奪い、WRESTLE-1四天王が勝利となった。
試合後にカズが社長として挨拶すると、所属選手だけでなくSTRONGHEARTSも登場して全員でバトルロイヤルを提案、武藤はスタミナ切れのため観客席で観戦となったが、代役としてかつて所属だったAKIRA、大日本プロレスへ移籍した浜と中之上、そしてコロナウイルスの影響でまだ渡米していなかったイケメンが登場して、イケメンは無観客の後楽園ホールでイケメンパフォーマンスを披露、最後に大和が歌を歌いながら海苔をPRして登場してバトルロイヤルへと突入した。
最後は征矢とエル・リンダマン、立花が残り。リンダが立花を丸め込んで3カウントを奪うも、背後から征矢がリンダにワイルドボンバーを炸裂させ、ウラカンラナを狙うリンダにパワーボムからワイルドボンバーで3カウントを奪い、WRESTLE-1の最後を飾った。
最後は選手を代表して征矢が挨拶、再びWRESTLE-1の活動再開を誓って、大会を締めくくった。
「リアルファイトとは真逆のファンタジー」、それがWRESTLE-1のコンセプトであり、K-1やPRIDEなどリアルファイトが全盛の格闘技ブームのころである2005年にWRESTLE-1は誕生し、その延長線上が武藤全日本のコンセプトである「パッケージプロレス」だった。
2013年に武藤は当時社長だった白石”バカ”伸生が突如掲げた”ガチンコプロレス”に反発、バカ白石の掲げた”ガチンコプロレス”は中身のない空論に過ぎなかったが、この頃の武藤も三沢光晴と同じ、団体カラーを自分のカラーに染め上げたい野心を持っていたが、全日本プロレスという看板がある限りジャイアント馬場カラーを消し去ることが出来ないことに気づいていたことから、ゆくゆくは全日本から離脱することを考えていたのかもしれない。
団体として立ち上げたWRESTLE-1では、第1次WRESTLE-1、全日本でやったパッケージプロレスの全てを合わせた発展形を目指しており、武藤もいつ自分が退いてもいいように、ゆくゆくは真田聖也(SANADA)やKAIに任せるつもりだったと思う。しかし、全て武藤の計算通りにいかず、経営から退かざる得なくなった。
DDTの高木三四郎大社長がCEOとして経営に携わると、選手も次々リストラされたことで、武藤の掲げたファンタジーは一旦リセットされ、武藤全日本時代の若手である稲葉や吉岡、吸収合併したWNCから黒潮”イケメン”二郎や土肥孝司、児玉裕輔、WRESTLE-1生え抜きの芦野や羆嵐、高木CEOの発案で設立されたプロレス総合学院の世代が底上げされ、経営もカズや近藤に委ねられたが、芦野は飛躍したものの、武藤を超える存在になるまでには至らず、強烈な個性でWRESTLE-1を外から発信していたイケメンも充分に生かすことが出来ず、イケメンだけでなく次々と選手が退団、CIMAらSTRONGHEARTSも参戦するなどテコ入れもされたが、打ち上げ花火で終わってしまった。
残った芦野や稲葉、土肥や羆嵐が奮闘するかに見えたが、NOAHから参戦した中嶋勝彦によって稲葉だけでなく芦野まで敗れたことで現実を見せつけられた。だが、中嶋との戦いもWRESTLE-1の在り方を見直す良いきっかけになったのかもしれない。
WRESTLE-1は活動終了ではなく、あくまで活動停止、それぞれが新しいステージへと旅立つ、活動再開はいつになるかわからない、例え道は分かれても必ず交わる。再び交わる日をのんびり待ちたいと思う。
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