5月7日 全日本プロレス「#ajpw チャンピオンカーニバル 2023」大田区総合体育館 2437人
(試合内容は実況ツイートより)
VMvs金剛、世界ジュニアヘビー級選手権はこちら↓
<第10試合 30分1本勝負>
〇内藤哲也 BUSHI(17分13秒 片エビ固め)宮原健斗 ×安斎優馬
※デスティーノ
<第11試合 #チャンピオンカーニバル2023 優勝決定戦 時間無制限1本勝負>
【Bブロック1位】〇芦野祥太郎(24分45秒 アンクルロック)【Aブロック1位】×T-Hawk
☆芦野がチャンピオンカーニバル初優勝
いよいよ優勝決定戦を迎えた「チャンピオンカーニバル」、進出したのはAブロックからGLEATのT-Hawk、Bブロックから芦野で、共に2連敗スタートだったが、4連勝となって優勝決定戦進出を勝ち取った。
開始となると、ロックアップから芦野がヘッドロックを仕掛ければ、T-Hawkがハンマーロックからカバーし、芦野がリストロックからグラウンドを仕掛けてアキレス腱固めはT-Hawkがロープエスケープする。芦野はT-Hawkをロープへ振るが、T-Hawkがスライディングすると低空ドロップキックからショルダータックルを浴びせる。
T-Hawkは逆水平を連打を浴びせるが、芦野が投げからバックエルボー、俵返しで流れを変え、トーホールド、レッグロックで左脚攻めを展開し、T-Hawkはロープエスケープも、芦野はロープを使ったレッグロック、突進はT-Hawkが迎撃もキャッチした芦野がドラゴンスクリューを決める。
そこでT-Hawkが芦野を場外へ出してポップアップでエプロンに叩きつけてから鉄柵に押し付け、ロープ際の攻防で、ロープ越しのドラゴンスクリューを狙う芦野にニーを浴びせると、逆水平を連打からナックルで芦野がダウンし、T-Hawkは起き上がり小法師式逆水平に対して、芦野がエルボーで抵抗するも、T-Hawkが逆水平を打ち込んでいく。
T-Hawkがコーナーへハンマースルーからヒップトスで投げるとロホで捕らえ、芦野はロープエスケープ、芦野はエルボースマッシュを連打に対し、T-Hawkが逆水平の連打から突進するが、芦野がフロントスープレックスで投げると。串刺しエルボースマッシュを連発、エルボースマッシュを連打、ランニングエルボースマッシュと放っていく。
芦野はジャーマンを狙うが、逃れたT-Hawkが逆水平も、受けきった芦野がバックドロップ、串刺しは芦野が避けてセカンドコーナーもT-Hawkが逆水平で場外へ落とし、芦野がエプロンへ上がると、T-Hawkがナックルから鉄柱に叩きつけ、雪崩式ブレーンバスターで投げる。
ところが芦野が崩れながら意地で立つとエルボースマッシュに対し、T-Hawkが逆水平とラリーとなって、T-Hawkが崩れ、再びラリーからT-Hawkがアギラを炸裂させれば、芦野がジャーマン、T-Hawkがウラジゴクで応戦してナックルも、芦野がラリアットからジャーマンで投げる。
芦野は奥の手のムーンサルトプレスを投下するが自爆してしまうと、T-Hawkが芦野の後頭部へケルベロスを炸裂させ、正面へのケルベロスは芦野がキャッチして頭突きを浴びせるが、タックルはT-Hawkがケルベロスで迎撃する。
T-Hawkはパワーボムからウラジゴク、しかしケルベロスは芦野がラリアットで迎撃してバックドロップで投げ、ジャーマンスープレックスホールド、TボーンスープレックスはT-Hawkがカウント2でキックアウトされても、芦野はアンクルロックで捕らえる。
T-Hawkが蹴って逃れるとナックルからケルベロス、ナイトライドを決めたが、芦野はカウント2でキックアウト、T-Hawkはケルベロスを狙うが、キャッチした芦野がアンクルロックで捕らえ、T-Hawkは懸命に耐えたが無念のギブアップとなり芦野が優勝を飾った。
試合後に優勝トロフィーを受け取った芦野はマイクを持って「獲ったぞ。プロレスやってて、一番嬉しいかも。チャンピオン・カーニバル2023覇者の芦野祥太郎です。これが全日本プロレスに出た理由の1つでもあります。このチャンピオン・カーニバルのトロフィー。そして、三冠のベルト。そのベルトに挑戦する権利はあるはずです。ただ、チャンピオン・カーニバルは三冠への挑戦者決定戦じゃないです。必死にこの1ヵ月、俺たちは戦ってきたんですよ。1ヵ月まるまる休んでた三冠チャンピオンとは違うんだよ。今、そこにいるんだったら、リングに上がって来い!全日本プロレスのファンもな、永田コールなんて聞きたくないんだよ。さっさと上がってこいよ、コノヤロー」とSAMURAI TVでゲスト解説を務めていた永田裕志を呼び出し、応じた永田もリングインする。
マイクを持った永田は「芦野、コングラチュレーション。なかなか素晴らしい試合をリングサイドで解説させてもらったよ。今、幸せの絶頂期らしいな。今が絶頂期ってことはお前の絶頂期はそこまでだ。このベルトはお前に渡さないよ。いつだ決戦は? まあいい。お前との戦いを楽しみにしてるよ」と三冠ベルトをかざして挑発すると、芦野は「今日は噛まずに喋れましたね。俺と試合したあと、何も喋れねえようにぶちのめしてやるから」と返答して永田は実況席に戻る。
最後に芦野は「全日本プロレス、このチャンピオン・カーニバル、そして三冠のベルトその他にも素晴らしい世界タッグや世界ジュニアもありますが、全てが外に出ている状態です。俺がT-Hawkを倒して、チャンピオン・カーニバルを制覇したんで、俺を皮切りに全てのベルトを取り戻します。別に全日本プロレスのレスラーと仲良し子良しするわけじゃないですが、俺は俺のやり方で、他のヤツも他のやり方で、全日本プロレスを盛り上げていくと思うので、皆様ぜひ大会に足を運んでいただきたいなと思います、最後に1つだけ言いたいことがある。大きいレスラーがぶつかり合うのが全日本プロレスの良さだと俺はよくわかってます、ただ、俺のような体の小さいレスラーが大きいレスラーを倒していく。それで俺はやってきてるんです。もし今、プロレスラーになりたい、そんな思いを持った小さい子たちがいて、身長の悩みがあるかもしれない。でも、大丈夫です。自分の心に嘘をつかず、信念を持ってやりたいことを続ければ、必ずデカい相手にも勝てる。こういうことを俺は全日本プロレスで伝えたかったんです。プロレスラーになる前も、なったあとも、いろんなことをやりました。ただ、諦めずに自分を信じ続けて、俺は今ここに立ってます。だから、今プロレスを見ている小さい子たち、もしレスラーになりたい子たちがいたら、頑張ってプロレスラーを目指してください。全日本プロレスに入って一緒にプロレスやりましょう。大人でもそうです。俺たちのプロレスを見て何か感じ取ってもらえたら嬉しいなと思ってやっております。今日は皆様ご来場ありがとうございました」と思いの丈を明かして締めくくった。
優勝を飾った芦野は二つの偉業を達成した。一つはギブアップで優勝を飾ったこと、全日本プロレスのチャンピオンカーニバル史上、これまで3カウントを奪っての優勝する例が多く、ギブアップで優勝となったのは芦野が初めてだった。それはジャイアント馬場さんが3カウントを奪ってこそプロレスの王道であり醍醐味でありことを述べていたからだったが、芦野はギブアップで優勝を飾ったことで全日本プロレスの歴史に新しい一ページを記した、それを考えるとTボーンスープレックスで3カウントを奪うことに拘らず、あくまでアンクルロックでギブアップを狙ったのが勝因だったのかもしれない。
もう一つの記録は身長174㎝の選手が優勝したのも芦野が初めてで、芦野がマイクでアピールしていた通り、全日本プロレスの選手は大型の選手が多く、ファンの間からも大型のレスラーでなければ全日本プロレスのレスラーではないという風潮が出来つつあった。芦野もWRESTLE-1が活動停止後、全日本プロレスへ移った際にが体の小ささから”全日本プロレスに相応しくない”、”ジュニアヘビー級へ行くべきだ”だという声も結構多かった。だが芦野は頑固なまでにヘビー級で通してトップ戦線に食らいついた。今回の優勝はその証だったかもしれない。
そして三冠ヘビー級王者である永田に挑戦することになったが、芦野にとって永田が新日本プロレスのテストを受けた際の試験官で、落としたのも永田だった。昨年の王道トーナメントでは永田にねじ伏せられたが、因縁深い永田相手にリベンジを達成することが出来るのだろうか…
セミファイナルでは新日本プロレスから参戦した内藤&BUSHIのLIJを宮原&安斎が迎え撃った。先発は宮原vs内藤も、内藤は絡まないままBUSHIに代わってしまい、ムカついた宮原は内藤を呼び出すも、BUSHIから代わった内藤は、またすぐBUSHIに代わって焦らしにかかる。
宮原はBUSHIにビックブーツから入ってくる内藤にビックブーツを浴びせ、場外戦を仕掛けてBUSHIに頭突きを連打、リングに戻って斎がBUSHIにエルボーの連打、バックエルボー、ボディースラムと全日本軍がBUSHIを捕らえて先手を奪ったかに見えたが、BUSHIが安斎にドロップキックで場外へ出すと、入ってくる宮原も場外へ出してBUSHIがときめきフェイントと、内藤の寝そべりフェイントの競演を披露、場外戦で内藤が安斎を鉄柵を使ったネックロックで捕らえれば、BUSHIは宮原を鉄柵に叩きつける。
リングに戻るとLIJが安斎を捕らえて試合をリード、内藤もコーナーミサイルで安斎を攻める。BUSHIはビンタで安斎を挑発すると、安斎もビンタで返し、突進するBUSHIにドロップキックを放つ。
宮原vs内藤に代わりエルボーのラリーになると、内藤が宮原に唾を吐き捨ててから連打を浴びせれば、宮原が低空ドロップキックから側頭部へドロップキックを放って、唾を吐き返す。
内藤はセカンドコーナーへ上がると、宮原がビックブーツで場外へ蹴り落とし、リングに戻してシャットダウンスープレックスを狙うが、内藤がコーナーへ押し込んで逃れ、変型ネックブリーカーからジャベで捕らえると。宮原はロープエスケープし、宮原のエルボーに対し、内藤は宮原の首へ引き込みエルボーの連打を浴びせて、ジャベが効いたのか宮原がダウンしてしまう。
これを逃さなかった内藤は内藤は宮原にエスペランサからコリエント式デスティーノを狙うが、宮原が逃れ、内藤の延髄斬りに対し宮原がブラックアウトを炸裂させる。そこで安斎が交代を志願して、宮原が安斎に代わると、内藤に串刺しエルボーからスロイダーで投げる、ダブルアームスープレックスは内藤が切り返すも、安斎はジャンピングエルボーから宮原が入りトレイン攻撃、そして安斎がダブルアームスープレックスで投げる。
安斎は内藤にジャーマンを狙うがBUSHIが入って回転エビ固めからLIJが連係で蹂躙し、宮原がカットに入っても、BUSHIが毒霧で排除する。内藤が逆エビ固めで安斎を仕留めにかかるが、逃れた安斎が内藤にジャンピングニーを放てば、BUSHIにもジャンピングニーを放ち、内藤にジャンピングニーからジャーマンスープレックスホールドを決めるが、BUSHIにカットされてしまう。
安斎は内藤にジャーマンを狙うが、内藤がマンハッタンドロップからBUSHIがコードブレイカー、内藤がジャックナイフと連係で蹂躙、BUSHIはカットに入る宮原を矢のようなトペスイシーダで再び排除すると、内藤が安斎にデスティーノで3カウントを奪いLIJが勝利となった。
試合後に宮原がマイクを持って体所する内藤に「おい、内藤哲也さん、今日初めてリングであったけどさ。俺ちょっとあんたのこと好きだわ。ただよ、いろんな大人の事情があるからさ、そんなに会うことはないだろう。ただ、またリングで会えるのを楽しみにしているよ。今日負けたのは俺たちだ。この借りは安齊勇馬が返すだろう」と予告して再戦をアピールした。
内容的には宮原が内藤のジャベに捕まって失速しかけるも、それを安斎がフォローして大爆発に繋がった。内藤がデスティーノで安斎を仕留めたのも、単なる若手だったら内藤も逆エビ固めか連係からの丸め込みで仕留めていることから、安斎を単なる若手ではないということを認めたということだと思う。