プロレス中継70周年で、全日本プロレスとNOAHが見せた現在と将来


2月9日 「プロレス中継70年史 THE日テレプロレス」後楽園ホール 1625人札止め
(試合内容は実況ポストより)

<第1試合 60分1本勝負>
斉藤ジュン ▲斉藤レイ(1分5秒 両軍リングアウト)サクソン・ハックスリー ▲ティモシー・サッチャー

<再試合 60分1本勝負>
斉藤ジュン 〇斉藤レイ(8分44秒 体固め)×サクソン・ハックスリー ティモシー・サッチャー
※ダイビングボディープレス

<第2試合 60分1本勝負>
〇潮崎豪 モハメド ヨネ 小峠篤司(15分9秒 片エビ固め)丸藤正道 杉浦貴 ×大和田侑
※豪腕ラリアット

<第3試合 30分1本勝負>
〇青柳優馬 青柳亮生 ライジングHAYATO(21分45秒 ジャパニーズレッグロールクラッチ)宮原健斗 ×本田竜輝 田村男児

<第4試合 30分1本勝負>
〇清宮海斗(16分35秒 片エビ固め)×安齋勇馬
※変型シャイニングウィザード

後楽園大会では日本テレビがプロレス中継を始めて70周年ということで、かつて日本テレビで放送した全日本プロレス、NOAHの合同興行を開催、オープニングではかつて全日本プロレス、NOAH中継を実況していた平川健太郎アナの紹介で、実況アナウンサーOBから徳光和夫さん、倉持隆夫さん、福沢朗さん、プロデューサーOBとして全日本プロレス旗揚げの立役者だった原章さん、ディレクターOBとして梅垣進さん、レスラーOBからは武藤敬司、小橋建太、川田利明、田上明、現役レスラーからは大仁田厚、渕正信、百田光雄が紹介され、最後は立会人である武藤と小橋の開会宣言で幕を開けた。

最初にスクリーンでタッグの歴史が公開された後で、第1試合へと入り、全日本プロレスvsNOAHとして、ジュン&レイのSAITOBROTHERSが、レアルのハックスリー&サッチャーと対戦する。レアルが奇襲で開始となって、いきなり場外戦となって乱闘を繰り広げる。ジュンはサッチャーに鉄柱攻撃、レイとハックスリーは南側に雪崩れ込んだところで、試合はPWFルールということで10カウントとなって、両軍リングアウトなるも、暴れ足りない両軍が乱闘を繰り広げる。

館内もこの決着に納得せず延長コールが飛び交うと、レフェリーの判断で再試合へと突入も、また場外乱闘となる。

サッチャーは場外マットを剥がしてブレーンバスターを狙うが、ジュンが逃れて頭突きからリングに戻したため、両軍リングアウトは免れるも、レアルはジュンを捕らえて試合をリードするが、代わったレイがジュンとの合体技でサッチャーを攻めるなどして試合の流れを変える。代わったハックスリーが連係からクロスボディー、合体ストマックブロックでジュンを捕らえてレアルが試合をリード
しかしサッチャーがレイに気を取られると、SAITOBROTHERSがダブルショルダータックル、代わったレイがジュンのボディースラムの援護で、レイが全体重をかけて踏みつけるなど、SAITOBROTHERSがサッチャーを捕らえて試合の流れを変える。
レイvsハックスリーになると、レイが逆水平、ハックスリーは張り手とラリーとなって、ハックスリーはニーリフトを浴びせる。

レイは逆水平で反撃してクロスボディーを浴びせると、最後はSAITOBROTHERSが斉藤いぎなりスマッシュから、レイがフライングボディープレスでハックスリーから3カウントを奪い勝利となる。

次は必殺技の系譜がVTRで公開された後で、NOAH提供マッチが行われ、潮崎&ヨネ&小峠のTEAM NOAHが丸藤&杉浦&大和田と対戦。丸藤vs潮崎になると、ぶつかり合いから、丸藤が鞭のようにしなる逆水平を放てば、潮崎も逆水平で打ち返してラリーとなり、丸藤がガットショットからハンマースルーは、堪えた潮崎が丸藤の手首を掴んだまま再び逆水平のラリーに臨んで、パワーで潮崎が制する。

代わったヨネが丸藤に串刺しラリアットを連発すれば、丸藤は逆水平で返して、時間差ロープワークからアックスボンバーは、受けきったヨネはラリアットに対し、丸藤は側転からドロップキック、ヨネの串刺しもトラースキックイリュージョンで迎撃し、不知火は阻止したヨネはショルダータックルを浴びせる。
代わった小峠がミサイルキック、連続串刺しラリアットからランニングエルボー、読み合いからレッグショット、後頭部頭突きと丸藤を攻めるが、丸藤はフックキックで反撃すると、小峠はニーアッパーで応戦する。
潮崎vs杉浦に代わると、潮崎のマシンガンチョップに対し、体を入れ替えた杉浦は鬼エルボーを連打するも、体を入れ替えた潮崎はマシンガンチョップからランニング袈裟斬りを浴びせる。

潮崎はゴーフラッシャーを狙うが、杉浦が前落としで阻止して串刺しビックブーツ、串刺しランニングニーから雪崩式ブレーンバスターで投げる。
潮崎が逆水平、杉浦がエルボーとラリーとなると、杉浦が左右エルボー、ビンタからジャーマンと攻め、ニーリフトからブレーンバスター狙いは、潮崎がゴーフラッシャーで返す
大和田に代わると、ランニングエルボーを連発も、潮崎は逆水平で返すと、大和田もエルボーで食い下がり、ブレーンバスターからサイドスープレックスは潮崎が阻止して、串刺しは大和田が迎撃も。ミサイルキックは自爆すると、潮崎が逆エビ固めで追い詰めにかかり、大和田が必死でロープエスケープする。
大和田は潮崎にドロップキックを放てば、潮崎は逆水平で応戦も、丸藤が入ってトラースキックから不知火を決めれば、ヨネは丸藤にキン肉バスター、杉浦はヨネにオリンピック予選スラム、小峠にラリアットと放って乱戦になる。

大和田は潮崎にダイビングクロスボディーを命中させ、エルボーを連打から突進するが、潮崎が左のラリアットで迎撃してフィッシャーマンバスター、そして豪腕ラリアットで3カウントを奪い勝利となる。

第2試合の後では追悼テリー・ファンク特集となって、過去の名シーンが公開された後で、テリーさんに世話になった大仁田、渕が福沢さんの進行でテリーさんとの思い出を振り返り、最後は追悼の10カウントで亡き故人をしのんだ。

休憩明けには武藤と小橋によるカラーサインボール投げ、徳光さんによる三菱電機掃除機の紹介タイムが行われた。

ライバル対決の歴史のVTRの後で、セミファイナルの全日本プロレス提供マッチ、宮原&本田&男児vs青柳&亮生&HAYATOが行われた。
本田vsHAYATOになると、ロックアップから本田が押し込みエルボー、読み合いから本田が突進すると、場外へ出したHAYATOがトペフェイントからナルシストポーズを決める。

ところが宮原と男児がHAYATOの背後から強襲をかけ、連係を狙うと、HAYATOはコルタバで二人を落とし、場外の宮原組にスワンダイブプランチャを命中させる。

リングに戻るとHAYATOは本田にエルボーを連打から突進するが、本田がレッグシザースでHAYATOをセカンドロープにセットしてから、エプロンの宮原が側頭部へドロップキックを放ち、場外戦で宮原がHAYATOに頭突きの連打、鉄柵へギロチンホイップ、頭突き。リングに戻して本田がロープを使ったチョーク攻撃で反則カウントチャントと宮原組はHAYATOを捕らえて試合をリードするが、宮原が和田京平レフェリーを弄るため、怒った京平レフェリーは青柳組寄りのレフェリングをする。
HAYATOは本田にドロップキックで反撃すると、代わった亮生がバク転からアームホイップ、ドロップキックと攻め、、宮原と男児がカットには入り連係狙いも、亮生が阻止してハンドスプリングエルボーで場外へ追いやってから、場外の宮原組にムーンサルトアタックを命中させる。
リングに戻ると読み合いから亮生が延髄斬りも、本田はスパインバスターで応戦。代わった宮原が低空ドロップキックから側頭部へドロップキック、頭突きに対し亮生がドロップキックで応戦、代わったHAYATOが張り手、エルボーアタックで続くが、トラースキックは宮原がキャッチしてビックブーツをを浴びせる。
代わった男児がHAYATOに串刺しショルダータックルを連発からブレーンバスターと攻めるが、デスバレーボムは逃れたHAYATOが張り手、ドロップキックを放ち、男児のバックフリップに対し、HAYATOがトラースキックも、男児はラリアットで応戦する。
青柳vs本田に代わってエルボーのラリーとなって、本田のハンマースルーは切り返した青柳がドロップキック、串刺しフォアアームからダイビングクロスボディー、亮生とHAYATOが入ってトレイン攻撃は、本田が阻止しして青柳兄弟にスピアーを浴びせ、宮原組が青柳にトレイン攻撃から、本田が雪崩式ブレーンバスター、HAYATOがムーンサルトアタックでカットに入ってから、各選手が乱戦で全選手がダウンとなる。
青柳と本田がエルボーのラリーから、青柳がエルボースマッシュに対し、本田がラリアットからファイナルベントは青柳が逃れると、亮生がメサイヤDDT、HAYATOがライオンサルトで援護してから、青柳がロックスターバスター、しかしザ・フールは逃れた本田がジャーマンを狙い、男児が入って眉山を完成させる。

宮原がブラックアウトの援護を得た、本田が青柳にラリアットを連発からファイナルベントを狙うが、逃れた青柳がエルボーを連打に対し、本田がラリアットを連打も、突進したところで青柳がジャパニーズレッグロールクラッチで3カウントを奪い、青柳組が勝利となった。

最後に最強のレスラーの系譜のVTRが公開され、力道山、ジャイアント馬場、ハーリー・レイス、リック・フレアー、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、三沢光晴、川田利明、小橋建太が紹介された後でメインとなり、全日本プロレスの安齋勇馬が、NOAHの清宮海斗と対戦した。

開始となって、リストロックの応酬からハンマーロックの応酬になると、グラウンドに持ち込んだ清宮がアームロックに対し、安齋はバックを奪いスリーパーも、清宮がレッグロックを仕掛ければ、安齋はキーロックで捕らえる。
逃れた清宮は読み合いから間合いを図り。 ロープワークの攻防になると安齋はドロップキックで場外へ追いやると、で鉄柵へハンマースルーは、切り返した清宮が逆に叩きつけてドロップキックに対し、安齋も鉄柵越しでスワンダイブフォアアームで応戦する。
リングに戻ると安齋はエルボーからハンマースルーを狙うが、スライディングした清宮がドロップキックからストンピング、怒った安齋はエルボーの連打も、受け流した清宮がエルボースマッシュ、足蹴で安齋を挑発、ハンマーを連打からストンピングとケンカ腰で攻める。、

清宮はハンマースルーを狙うが、切り返した安齋がフロントスープレックスで投げ。串刺しフォアアームからフロントスープレックス、清宮のエルボースマッシュからの突進を、安齋がドロップキックで迎撃、エルボーの連打やストンピングを浴びせる。 安齋は串刺しを狙うが、ショルダースルーでエプロンへ出した清宮がドロップキックで場外へ落とし、ノータッチウルトラタイガードロップを命中させる。

リングに戻ると清宮はミサイルキック、エルボースマッシュを連打からロープへ走ろうとして背中を見せたところで、安齋がジャーマンで投げる。安齋がエルボーを連打で攻め、清宮のエルボーをいなしてからドラゴンスープレックス、ジャンピングニーと攻める。

安齋はジャーマンを狙うが、逃れた清宮はジャンピングニーを放つも、シャイニングウィザードは避けた安齋が渕正信から伝授された三沢式フェースロックで捕らえ、清宮はロープエスケープする。

安齋はダブルアームスープレックスを狙うが、足を取った清宮がドラゴンスクリュー、低空ドロップキックを連発して、ミサイル低空ドロップキック、ドラゴンスクリューから足四の字固めで捕らえると、安齋はロープエスケープする。
清宮はエルボースマッシュからランニングローリングエルボーに対し、安齋は袈裟斬りで応戦し、ジャンピングニーは相打ちも、安齋がジャンピングニーを連発してから、清宮の後頭部へジャンピングニー、そして生膝ジャンピングニーを狙ったが、清宮がフランケンシュタイナーで切り返すと、スタンディングシャイニングウィザード、タイガースープレックスホールド、変形タイガードライバーと畳みかける。

安齋はカウント2でキックアウトしたが、最後は清宮が変型シャイニングウィザードで3カウントを奪い、安齋に対して貫録の勝利を収めた。

試合後に立会人を務めた武藤が二人の試合を絶賛し71周年大会を東京ドームと提案する。最後は進行の菅谷大介アナ、小橋と共に、(小橋)「来年も。日テレプロレスいくぞ!」(武藤)「イヤー!」で締めくくった。

今年でプロレス中継70周年ということで力道山を始め、数々の歴史を振り返ったが、全日本プロレスとNOAHは現在進行形の試合を見せることで、令和のプロレスというものを大きくアピールした。
メインの清宮vs安齋は、様々な経験を積んだ清宮と、発展途上の安齋との差が、そのまま出た試合だったが、4年前の清宮もトップとして扱われながらも、いろいろもがいた結果、現在があるように、安齋も4年後、いやもっと早くに清宮と同じレベルになっていて、対等以上に渡り合っているのかもしれない。

そして大会全体を振り返ると、全日本プロレスもNOAHも、かつては日本テレビで放送されてきたが、全日本プロレスがホーム、NOAHの方がアウウェイ感が強かった。全日本プロレス中継はNOAH中継より長く放送されてきたことから、見てきたファンとすれば全日本プロレスの方が馴染み深く感じていたということなのだろう。

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