6月26日 長州力プロデュース興行「POWER HALL 2019」後楽園ホール 1797人超満員札止め
(試合内容は実況ツイートより)

(画像は週刊ファイトより)
<第1試合 LAST SACCESSION 30分1本勝負>
佐々木貴 ○杉浦透 吉田綾斗(9分50秒 体固め)葛西純 浅川紫悠 ×平田智也
※オーバーイージー
<第2試合 CLASH OF SWORDS 30分1本勝負>
○関本大介 橋本大地(14分10秒 アルゼンチンバックブリーカー)マサ北宮 ×稲村愛輝
<第3試合 TOKYOGURENTAI KAZOEUTA 30分1本勝負>
○ディック東郷 カズ・ハヤシ MEN’テイオー(14分51秒 片エビ固め)NOSAWA論外 MAZADA ×FUJITA
※ダイビングセントーン
<第4試合 THE FUTURE IS NOW 30分1本勝負>
○ヨシタツ 上野勇希(11分0秒 ヨシタツ幻想)田中稔 ×小坪弘良
<第5試合 NOAH THE STYLE 30分1本勝負>
○清宮海斗 谷口周平(16分6秒 タイガースープレックスホールド)中嶋勝彦 ×熊野準
<第6試合 THE FINAL RHAPSODY 60分1本勝負>
藤波辰爾 武藤敬司 ○真壁刀義(12分29秒 片エビ固め)×長州力 越中詩郎 石井智宏
※キングコングニードロップ
長州力の引退試合が行われ、テレビ実況には 90年代のワールドプロレスリングのメインアナウンサーだった辻よしなり氏、解説には長州のライバルの天龍源一郎が登場して担当することになった。
今日から本格復帰の武藤、越中、真壁、石井、藤波の順で入場し、最後に「パワーホールに乗って長州が入場、レフェリーも長州の盟友の一人であるタイガー服部レフェリーが裁き、20時34分に長州と藤波が先発して試合開始となった。
ロックアップから長州が押し込んでキックを浴びせれば、藤波のキックで返すと、長州はキャッチして掟破りのドラゴンスクリューを敢行してサソリ固めを狙い、意表を突かれた藤波はロープへ逃れて武藤に交代するも、長州が武藤に首投げからエルボースタンプを落として石井に交代する。
本格復帰の武藤は場外へ一旦逃れ、リングに戻ると石井は逆水平からスリーパー、ショルダータックルと容赦なく攻め、武藤はヒップトスからのブラッシングエルボーを狙うが自爆、石井はブレーンバスターで投げ、さすがの武藤もスタイルの違う石井に苦戦する。
越中vs真壁に代わり、越中のヒップアタックを避けた真壁はラリアットも、越中はブレーンバスターからヒップアタックで応戦して腿パットを浴びせ、交代した長州は真壁の顔面にバックハンドエルボーを浴びせると、失速した真壁に石井が入って合体膝砕きから真壁を捕らえにかかる。
しかし真壁は石井相手にエルボーのラリーと、長州がかつて示した”ど真ん中”プロレスを長州の眼前に見せつけ、今度は藤波組が石井を捕らえにかかり、藤波はエルボーの連打からスリーパー、武藤共にダブルレッグスプレット、武藤がブラッシングエルボーからSTFで捕獲も越中が腿パットでカットする。
石井は武藤にバックドロップからラリアットを狙うが、武藤が避けて低空ドロップキック、ドラゴンスクリューから足四の字固めで捕獲も、長州がカット代わった真壁がエルボーも石井が受けきって打ち返すも、真壁の一撃でダウンすると、真壁は串刺しラリアットからコーナーナックル、ノーザンライトスープレックスと石井を攻め込む。
真壁はジャーマン狙うが、阻止した石井は逆水平から突進も、真壁はパワースラム、しかしラリアット狙いは、石井はカマイタチからジャーマンで投げれば、真壁の袈裟斬りに対して石井は頭突きで応戦、ここで長州が入って真壁にハイジャックパイルドライバーを決める。
越中が真壁に侍パワーボムを決め、場外戦でもエプロンからミサイルヒップを発射、リングに戻って河津掛けから長州に代わり、ストンピングを浴びせて真壁は正面から受けると、長州はリキラリアット炸裂させ本家サソリ固めでステップオーバーさせ真壁を追い詰めるも、藤波がビンタでカットする。
長州はリキラリアットも真壁は倒れず!真壁も打ち返すが相打ちとなったところで、武藤がシャイニングウィザードで強襲すると、勝負と見た真壁はラリアットからキングキングニーを投下して勝負あったかに見えたが、長州はカウント2でキックアウトする。
真壁は再びキングコングニーを投下するが、今度は長州はカウント1でキックアウト、真壁は3発目を投下するが、長州はカウント2で再びキックアウトする。しかし真壁は容赦なく4発目のキングコングニーを投下して長州は力尽きてカウント3となり、真壁が長州を介錯した。
試合後に親友である篠崎稔さんがマイクで長州をコール、パワーホールが流れた後で長州がマイクを持ち「どうも、長い間、45年間、プロレスファンに応援されながら、ここまで来ることが出来ました、私にとってプロレスはなんだったのかと振り返ると、全てが勝っても負けても、私自身はイーブンです」と挨拶すると、「どうしても勝てない人間がいる」ということで英子夫人をリングに呼び込み、ハグすると、英子夫人もキスで返す。
今度は来場していた馳浩も呼び込み、長州にねぎらいの言葉を述べ、最後に長州は「どうも本当にありがとうございました!これからこのような雰囲気で、これから上がる若い選手達を皆さんの声援でリングに押し上げてください。この会場の雰囲気を作るのは、選手ではなく、みなさんの熱い声援なので、よろしくお願いします。本当にありがとうございました」と挨拶して、パワーホールが流れる中、リング静かに去っていくと、スクリーンに長州のメッセージ文が公開され、7月に孫が生まれることを明かしつつ、「家族の元へ帰ります」とメッセージを贈った。
試合も長州が開始から藤波相手にドラゴンスクリューを決め意表を突き、真壁相手にもリキラリアットを浴びせてサソリ固めも決めるなど、引退試合に向けて絶好の仕上がりぶりを見せたが、真壁のキングコングニーを3発も喰らいながらも懸命にキックアウトする姿は、長州が真壁に対して見せた意地だったが、最後の4発目で力尽きた。最初の引退試合では真壁は5人の中に選ばれなかったが、その真壁に介錯してもらったのは、長州にとって本望だったのかもしれない。
試合後の引退セレモニーは最初の引退でやったとして行われず、代わりに英子夫人をリングに上げて、普段リングの上で見せない笑みを浮かべた。アリスの唄に「チャンピオン」という唄があるが、普段リング上でピリピリしていた長州が全ての肩の荷を降ろしたことで、レスラー長州力から”ただ”の長州力に戻っていた。”ただ”の長州力に戻って家族の元へ戻った瞬間が長州にとって引退セレモニーだったのかもしれない。
引退後の長州はNOAHの親会社であるリデット・エンターテイメント社のバックアップで道場を設立し、後進の育成に携わり、長州のプロデュース興行もこのまま継続されるという。
今日アントニオ猪木が政界から引退を表明したが、猪木が政界進出したことを契機に、長州は現場監督となって新日本プロレスの現場を仕切り、90年代のブームを作り上げていった。猪木が政界引退と同じ日に長州は現役から引退、これもまた偶然なのか?わかるのは一つの時代が終わったということだ。
長州力選手、ご苦労さまでした!
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